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About 11 SAUNAS & SAUNNER 2025.11.11 11:11 Totonoe no hi

SAUNACHELIN(サウナシュラン)とは:
“今行くべき全国のサウナ施設”として毎年11月11日「ととのえの日」に発表・表彰。「SAUNACHELIN」は2018年に誕生し、今年で8年目を迎える。

既存の枠に捉われず新しい試みにより、従来のイメージより新たなサウナの価値を導き出し、サウナ愛を通じてより多くのサウナーをととのえた革新的なサウナ施設を、日本各地のサウナを巡る様々な業界の「プロサウナー」が審査委員となり、11施設をノミネート。全国12,000以上ともいわれるサウナ施設の中から、水風呂・外気浴スペース・ホスピタリティ・男女の有無・料金設定・清潔性・エンタテイメント性・革新性などの観点で評価。

Sauna of the Year − 11 − @Shiriuchi, Hokkaido − Shiriuchi Onsen − Sauna of the Year − 11 − @Shiriuchi, Hokkaido − Shiriuchi Onsen −

Shiriuchi Onsen

知内温泉 呼吸の間施設詳細へ
  • N 41.595809877049
    E 140.29496907901418
  • A284 Yunosato, Shiriuchi, Kamiiso District, Hokkaido
    049-1221

北海道・知内温泉に誕生した、温泉サウナ「呼吸の間」。温泉とサウナを分け隔てず融合させ、「湯の気配をまといながら蒸される」という体験が、この地ならではの構成で設計されている。

温泉の熱とミネラルを帯びた蒸気、湯面を隔てるように設けられた蒸気室、そして露天風呂との動線が一体となり、サウナから温泉へ、温泉からまた蒸されるという循環の時間を味わえる。
湯煙の向こうに見える森と水面の揺らぎ、呼吸を整えるような静謐の空気──まるで身体が湧き出る温泉と一体化していくような没入感が、この場所にはある。

湯の力と蒸気の呼吸が重なり合う体験は、温泉地として長い歴史を刻んできたこの地ならではの豊かさを感じさせ、訪れる者の感覚を深い静けさの中へと導いていく。

呼吸の間は、温泉文化が成熟した日本だからこそ生まれ得た「温泉サウナ」という新たな表現だ。湯の温もりと蒸気の熱を同時に感じさせる設計、温泉の成分を蒸気に乗せて肌に感じさせる体験構成は、単なるサウナ施設ではなく温泉そのものの延長だ。温泉とサウナの境界を曖昧にすることで、利用者はととのうという概念を再定義された呼吸のリズムとして味わえる。

温泉地が持つ恵みとサウナの魅力をひとつに編み込んだこの場所は、世界のどこにもない「日本発のサウナ文化」の方向性を指し示し、温泉サウナというカテゴリーそのものを進化させていく可能性を秘めている。

  • Address
  • 〒049-1221 北海道上磯郡知内町湯ノ里284
Sauna of the Year − 10 − @Hakata, Fukuoka − SAUNA SAKURADO − Sauna of the Year − 10 − @Hakata, Fukuoka − SAUNA SAKURADO −

SAUNA SAKURADO

SAUNA SAKURADO施設詳細へ
  • N 33.59749019519804
    E 130.4071860747687
  • A9-5 Tsunabamachi, Hakata Ward, Fukuoka
    812-0024

福岡・博多の閑静な住宅街に佇む「SAUNA SAKURADO」。プライベートサウナの概念に新たな基準を示し、圧倒的な完成度を誇る空間である。

6室のみの完全プライベート空間には、熱・湿度・光・香り・水の感触まで、そのすべてが緻密に設計されている。扉を閉じた瞬間、世界が静けさに包まれる感覚を味わえる。ロウリュでは、ハーブや茶葉を選ぶことができ、幾層にも重なる香りが意識を深く解きほぐしていく。浴槽には超軟水を採用し、深さのある水風呂が静かに身体を包み込み、心身ともにリラックスできる。「神は細部に宿る」という哲学が息づくこの場所は、訪れる人の時間の質さえも変えてしまう。

SAKURADOが際立つのは、細部への徹底したこだわりの先に、余白まで設計された体験空間を提示したことにある。空間構成や温熱環境だけでなく、香りや音、水の肌触り、光の差し込み方までが計算され、五感がひとつずつ解きほぐされていくプロセス自体がととのいの一部として組み込まれている。

そして今、アジアを代表するシェフGaggan Anandと福山剛氏による「GohGan」とのコラボレーションが動き出し、サウナでととのえた感覚をその先の食体験へとつなげていく新たな試みも始まっている。空間の内側だけでなく、外へと広がる「ととのいの余白」までを描こうとする姿勢は、プライベートサウナという概念を次のフェーズへと押し進めている。

  • Address
  • 〒812-0024 福岡県福岡市博多区綱場町9-5
Sauna of the Year − 9 − @Azabudai, Tokyo − Janu Tokyo / Spa House Experience − Sauna of the Year − 9 − @Azabudai, Tokyo − Janu Tokyo / Spa House Experience −

Janu Tokyo / Spa House Experience

Janu Tokyo / Spa House Experience 施設詳細へ
  • N 35.6622722745254
    E 139.74082458059868
  • A 1-2-2 Azabudai, Minato City,
    Tokyo 106-0041

東京・麻布台。超高層ビル群の中に、喧騒から切り離された静寂の聖域がある。「Janu Tokyo」のスパハウスでは、サウナという枠を超えた次世代のウェルネス体験が待っている。

ここで提供されるのは3種のスパ体験。木の香りが心を鎮める「バーニャ」では、ウィスキングやボディスクラブ、トリートメント、軽食までが一連の流れとして組み込まれ、時間の感覚が薄れ、ただ解けていくことだけに集中してしまう。大理石の壁に包まれた「ハマム」では、ブラックソープとケッサミットによる古来のリチュアルに酒粕パックの美容効果が重なり、肌の奥から新しい自分が立ち上がってくるような感覚に包まれる。そして「スパハウス ジャーニー」では、清めの文化から着想を得た儀式と深い静けさの中、思考が解け、心の奥と静かに向き合う時間が流れていく。

街の音も予定もすべてが遠のき、ここで過ごす数時間はまるで別世界へ連れ出されたかのようだ。

Janu Tokyoの真価は、サウナを「汗をかく場」から、「心と身体の調律を行うリチュアル」へと昇華させたことにある。バーニャやハマムといった文化的背景の異なる空間を融合させ、日本の「清め」の精神を現代的なウェルネス体験へと翻訳した構成は、まさに新しい時代のサウナのあり方を描き出している。

五感が一つひとつ研ぎ澄まされていくプロセスそのものが体験の核となり、施術の後に訪れる静寂の時間までもがととのいとして設計されている。ここで過ごす時間は、もはや日常の延長ではなく、自分を再生するための旅。サウナの未来がどこへ向かうのか──そのひとつの答えがここにある。

  • Address
  • 〒106-0041 東京都港区麻布台1-2-2
Sauna of the Year − 8 − @Toyonari, Okayama − sauna kolme kylä − Sauna of the Year − 8 − @Toyonari, Okayama − sauna kolme kylä −

sauna kolme kylä

sauna kolme kylä 施設詳細へ
  • N 34.63247991270624
    E 133.93020258227818
  • A 1−182-3 Toyonari, Minami Ward,
    Okayama 700-0942

樹齢700年を超えるオリーブの木が迎える、感性をひらくサウナ「sauna kolme kylä」。施設名はフィンランド語で「三つの村」を意味し、2種類のサウナ室と2種類の水風呂が、それぞれ異なるコンセプトで心と身体をととのえる。

その構成は、ひとつの空間に異なる体験の村が並び立つようだ。波のようなカーブを描くベンチが印象的な「moimoi」では、2基のストーブとブレンドアロマの芳香蒸気が包み込み、「mökki」では木質ペレットの熱が静けさの中に穏やかに広がる。水風呂「meri」では水中スピーカーから海中音とヒーリングミュージックが流れ、まるで海に抱かれるような没入体験を。また、夏場ぬるめの水風呂(不感浴)になる「äiti(アイティ)」は、それ以外の季節ではお湯のお風呂に。ウィスキング、ボタニカルロウリュ、サウナヨガ、香りのセッションなど多彩なプログラムも用意され、訪れるたびに新しい調律が生まれていく。

sauna kolme kyläが目指すのは、サウナを「ととのう場所」から「感性をひらく場」へと昇華させること。音・光・香り・熱・風といった五感への多彩な刺激が空間を満たし、サウナという場そのものが新たな体験の舞台となっている。ウィスキングやボタニカルロウリュなど、多様なプログラムによるソフト面の表現も磨かれ、訪れるたびに新たな感覚や調律が生まれる。

例えば「ペアDAY」や「レディースDAY」、最大20名までの貸切利用といった柔軟な時間設計により、誰もが自分らしく向き合える特別な時間を過ごせる工夫も秀逸。地方からサウナ文化の新たな成熟と可能性を提示し、岡山発の“感性のサウナ”として静かに新風を巻き起こしている。

  • Address
  • 〒700-0942 岡山県岡山市南区豊成1-182-3
Sauna of the Year − 7 − @Izu, Shizuoka − Ochiairo − Sauna of the Year − 7 − @Izu, Shizuoka − Ochiairo −

Ochiairo

おちあいろう 施設詳細へ
  • N 34.88968440818535
    E 138.92726008465803
  • A 1887-1 Yugashima, Izu, Shizuoka
    410-3206

明治7年創業、国の有形文化財にも登録されている老舗温泉宿「おちあいろう」。伊豆・天城の深い山々と二つの川が合流する水辺の自然に抱かれたこの宿は、4000坪の敷地に多彩な湯とサウナの体験を擁する温泉リゾートとして進化を続けている。

茶室をモチーフにした静謐なサウナがある「月の湯」、水着や湯浴み着を着用して入る混浴サーマルスプリングとして新たに生まれ変わった「天狗の湯」、旧貸切風呂をリニューアルしてバレルサウナを増設した「星の湯」、そして狩野川のほとりに佇む川辺のバレルサウナ──いずれも趣と体験が異なる空間が点在している。

さらに、専用露天と囲炉裏をモチーフにしたサウナを備えた1棟貸しの貸切別邸「石楠花(しゃくなげ)」では、自然と温もりと静けさが響き合うような、贅沢なプライベート時間に身を委ねることができる。2019年、2020年に続き、今回で3度目の受賞を果たした本施設は、見事殿堂入りを果たし、その存在感を不動のものとした。

おちあいろうが示しているのは、日本旅館という伝統の器が持つ可能性を、温泉とサウナの融合によって新たに開くという未来像だ。

歴史と文化を受け継ぐ空間の中で、茶室をモチーフにした静寂のサウナ、水着で入る混浴サーマルスプリング、川辺のバレルサウナ、そして囲炉裏をテーマにした貸切別邸「石楠花」といった多彩な体験が有機的につながり、「滞在する」温泉サウナの世界が広がっている。150年という時の蓄積と、現代的な感性が出会うことで生まれたこの宿は、温泉とサウナが共にある日本独自のウェルネス文化の本質をあらためて思い出させてくれる存在だ。

2019年、2020年に続く三度目の受賞で殿堂入りを果たした今、その価値はますます揺るぎないものとなり、日本の温泉旅館がこれから進むべきひとつの方向を力強く指し示している。

  • Address
  • 〒410-3206 静岡県伊豆市湯ケ島1887-1
Sauna of the Year − 6 − @Nagoya, Aichi − KIWAMI SAUNA Osu − Sauna of the Year − 6 − @Nagoya, Aichi − KIWAMI SAUNA Osu −

KIWAMI SAUNA Osu

KIWAMI SAUNA 大須 施設詳細へ
  • N 35.15537585308197
    E 136.90040306949848
  • A 1-4-12 Tachibana, Naka Ward, Nagoya,
    Aichi 460-0016

名古屋・大須の商店街の一角、築92年の漆器問屋「楠木屋本店」を再生して生まれた「KIWAMI SAUNA 大須」は、限界突破という言葉がふさわしい挑戦の結晶だ。歴史を刻んだ梁や土壁をそのまま生かしつつ、現代的な清潔感を見事に融合させた空間は、扉を開けた瞬間に「時間の地層」へと足を踏み入れたかのような感覚をもたらす。

メインサウナは天井高4m、4段の急勾配タワー構造。段ごとの高さは驚くほどで、腰を下ろせば自然と足が宙に浮き、あぐらをかくような姿勢になる。使われているのは、精油分をたっぷり含んだ屋久島の地杉。しっとりとした木肌が熱と香りを柔らかくも力強く伝え、体を芯から包み込む。サウナ室の目の前には、最深部2mを誇る水風呂が構え、熱の余韻を一気に断ち切る圧倒的な没入感を生み出す。都市の真ん中で、歴史と革新、熱と水が濃密に交錯する体験は、「常識を超える」という言葉がよく似合う。

KIWAMI SAUNA 大須が提示したのは、「パブリックサウナでどこまで挑めるか」という問いへのひとつの答えだ。クラウドファンディングで783人からの支援を集め、日本一の支援額となる22,921,437円を達成した背景にも、その挑戦の本質が表れている。

歴史的建築の再生とサウナの融合という大胆な発想、4段の急勾配タワー構造と天井高4mが生み出す熱のダイナミズム、サウナ室と直結した深さ2mの水風呂がもたらす圧倒的な没入体験──そのすべてが「限界を超える」という意思のもとに磨き上げられている。パブリックサウナの可能性を広げ、文化そのものを一段深く進化させた象徴的な存在だ。

  • Address
  • 〒460-0016 愛知県名古屋市中区橘1-4-12
Sauna of the Year − 5 − @Kasumigaokamachi,Tokyo − TOTOPA − Sauna of the Year − 5 − @Kasumigaokamachi,Tokyo − TOTOPA −

TOTOPA

TOTOPA 都立明治公園店 施設詳細へ
  • N 35.67483735090099
    E 139.71290903900137
  • A 5-7 Kasumigaokamachi, Shinjuku City,
    Tokyo 160-0013

緑豊かな都立明治公園の一角、国立競技場を正面に望む抜群のロケーションに誕生した都市型ウェルネススパ「TOTOPA」。1999年以来「おふろの王様」で培われた東京建物グループのノウハウをもとに誕生し、都会の真ん中で「自然と再接続する時間」を追求している。

男性フロアには3種のサウナと2種の水風呂、3つの休憩エリアを備え、多彩なととのい体験を実現。女性フロアには本格サウナや薬草スチームの蒸し湯、演出が変化するライティング空間などが揃う。2024年の初受賞に続き、2年連続選出となった本施設は、あらゆる人が思い思いの時間を過ごせる「公園のような場所」として、都市ウェルネスの新たな拠点となっている。

TOTOPAの特筆すべき点は、空間設計だけにとどまらない。資生堂「BAUM」とのコラボレーションによって生まれた「BAUM WELLNESS RITUAL SAUNA」では、香りと自然の力を融合させた五感のリチュアル体験を創出。また、「Run your way. Park」などの都市型ランニングフェスと連動し、アウフグースやサウンドメディテーションなどのセッションを館内で開催するなど、外とのつながりを積極的に生み出している点も見逃せない。

施設そのものが「ウェルネス文化の発信地」として機能しており、サウナを中心に多様な体験と価値を広げていくその姿勢は、都市型サウナの新たな可能性を切り拓いている。TOTOPAは、都市におけるサウナの未来像を「公園のような場」として具体的に描き出した、象徴的な存在である。

  • Address
  • 〒160-0013 東京都新宿区霞ヶ丘町5-7
Sauna of the Year − 4 − @Futtsu, Chiba − SATOYAMA TERRACE − Sauna of the Year − 4 − @Futtsu, Chiba − SATOYAMA TERRACE −

SATOYAMA TERRACE

SATOYAMA TERRACE 施設詳細へ
  • N 35.20831305968865
    E 139.9143245253245
  • A 898 Tabara, Futtsu, Chiba
    299-1755

千葉・富津の里山に、自然と快適の境界を超えるアウトドアサウナ「SATOYAMA TERRACE」が新たに誕生した。監修は「サウナ王」太田広氏。

薪火が揺れ、木の香りが広がる「山サウナ」では、中央の暖炉に身を委ねながら、身体がゆっくりと自然に溶け合う没入感が味わえ、森の鼓動と一体になる時間が流れる。対照的な「滝サウナ」では、30分ごとに岩肌を流れ落ちる滝が圧巻の演出を生み出す。飛沫を浴びて滝行のようにクールダウンしたり、水のカーテンの裏側から景色を楽しんだり、床を流れる湧水に体を預けたり──この「サウナそのものが水と共存する空間」という体験は、従来の枠組みを大きく超えていく。最後は、丘を吹き抜ける風に包まれる外気浴テラスでフィニッシュ。木々を渡る風が肌に優しく触れ、呼吸とともに風が溶け合う心地よさの中で、深いととのいが訪れる。

SATOYAMA TERRACEは、アウトドアサウナの風景を塗り替えた。自然と向き合う野性味と快適性を両立させるという難題に、「山サウナ」と「滝サウナ」という二つの異なるアプローチで挑み、それぞれが熱・湿度・香り・音といった感覚の軸を刺激する。

とりわけ滝サウナは、「サウナ室に水風呂がある」のではなく「サウナそのものが水と共存している」という新たな体験を提示し、時間の感覚さえも曖昧にする没入を生み出す。そしてフィナーレを飾るのは、里山の風と一体になる外気浴テラス。火と水で開いた感覚を、風が優しく撫でて鎮めていく。そのすべてが、自然と人の境界をほどき、「風と水を浴びるための場所」としての新たなアウトドアサウナのかたちを描き出している。

  • Address
  • 〒299-1755 千葉県富津市田原898
Sauna of the Year − 3 − @Tokorozawa, Saitama − Onsen Balcony King&Queen − Sauna of the Year − 3 − @Tokorozawa, Saitama − Onsen Balcony King&Queen −

Onsen Balcony King&Queen

温泉バルコニー King & Queen 施設詳細へ
  • N 35.81186238253307
    E 139.43036022534935
  • A 2-271 Kitanaka, Tokorozawa, Saitama
    359-1101

埼玉・所沢に誕生した「温泉バルコニー King & Queen」は、関東最大級のスケールで温浴エンターテインメントの新時代を切り拓く存在だ。

7段構造の富士山溶岩ロウリュサウナは、段ごとに体感が変わる圧倒的な熱体験を提供し、天然ハーブの香りが立ちこめるハーブスチームサウナや、肌をなめらかに整えてくれる塩サウナとともに、好みに応じたサウナ体験を楽しめる。サウナ室のすぐ目の前には最深部2mの飛び込める水風呂が広がり、熱の高まりから一気に冷へと身を委ねる爽快な瞬間が待っている。−20℃の極寒クールルームや23℃の天然温泉かけ流し水風呂も用意され、“冷”の深みも抜かりがない。さらに屋上「Sky High」ゾーンでは、テントサウナやバレルサウナといったアウトドア体験も加わり、多層的な温浴体験の広がりを味わえる。

King & Queenは、「誰もが楽しめる温浴アミューズメントパーク」という、原点にして理想のかたちを改めて示してくれた。多彩なサウナと水風呂の組み合わせが生む体験の深さ、天然温泉や高濃度炭酸泉、プライベート風呂といった癒しのバリエーション、さらには屋上でのアウトドアサウナ体験まで──ここには温浴の可能性を尽くす工夫が凝縮されている。

人気飲食ブランドとコラボした食のエリアは、ととのいの先の楽しみを広げ、老若男女がそれぞれの過ごし方で心身を解き放つことができる。サウナを「滞在するエンターテインメント」へと押し上げたこの場所は、温浴施設のあるべき姿を改めて提示し、今後の指標となっていくだろう。

  • Address
  • 〒359-1101 埼玉県所沢市北中2-271
Sauna of the Year − 2 − @Akasaka, Tokyo − Sauna Tokyo − Sauna of the Year − 2 − @Akasaka, Tokyo − Sauna Tokyo −

Sauna Tokyo

サウナ東京 施設詳細へ
  • N 35.67342173432551
    E 139.7376642204339
  • A 13-4, Akasaka 3-chome, Minato City,
    Tokyo 107-0052

東京・赤坂。都心の中心にして、サウナの新時代を象徴する地となった「サウナ東京」。初受賞から最短3年で3度目の選出を果たし、堂々の殿堂入りを果たしたこの施設は、都市型サウナの進化と未来を体現する存在だ。

5種の異なるサウナと3種の水風呂、約60席の内気浴スペースを備えた館内は、音・光・香りのすべてが緻密に設計された体験空間。「蒸気乱舞」ではDMX制御による照明演出と音響システムが連動し、ロウリュの蒸気が生み出す熱のグラデーションが、まるで舞台のように展開する。セルフロウリュやメディテーションサウナ、スチーム、戸棚蒸風呂など多彩な空間が調和し、「都市のととのいの聖地」として多くのサウナーを惹きつけ続けている。常にアップデートを重ねる姿勢も健在で、都心のサウナ体験を日々更新し続けている。

サウナ東京は、その名の通り東京の顔としての地位を不動のものにした。最短3年で3度目の選出という記録が示すのは、単なる人気ではなく、「都市サウナとは何か」という問いに挑み続ける探究心の表れだ。

AIによる換気・湿度制御や、アウフグースを演出として昇華させた空間演出、そして都心の真ん中に「再起動の場」を生み出したことは、都市サウナの在り方に明確な指標を示したと言える。今やサウナ東京は、日常に寄り添う都市型サウナの究極形であり、ここを起点に新しい文化が生まれ続けている。進化をやめないその姿は、都市型サウナの未来を照らす道標として、これからも新たな文化を生み出し続けるだろう。

  • Address
  • 〒107-0052 東京都港区赤坂3丁目13-4
Sauna of the Year − 1 − @Yoroushi, Hokkaido − Yuyado Daiichi − Sauna of the Year − 1 − @Yoroushi, Hokkaido − Yuyado Daiichi −

Yuyado Daiichi

湯宿だいいち 施設詳細へ
  • N 43.587779695355366
    E 144.72273453493352
  • A 518 Yoroushi, Nakashibetsu, Shibetsu District,
    Hokkaido 088-2684

北海道・道東の深い森と清流に包まれる「湯宿だいいち」は、自然、温泉、サウナが溶け合う“境界のない時間”が流れる場所です。川と地続きのような混浴大露天風呂では、湯けむりとせせらぎが一体となり、自然の循環の一部になったような感覚を味わえます。

館内には男女それぞれ3種類のサウナがあり、湯の熱を活かしたスチームやミストのやわらかな熱が森の空気と響き合い、心身を解きほぐしてくれます。湯上がりには大きな窓から図鑑片手に野鳥や野生動物を観察でき、運が良ければシマフクロウやエゾクロテンなど、この地ならではの生命と出会えることも。湯と熱、森と水音が一つの生命体のように共鳴する特別な時間が、“生命そのものと響き合う感覚”を呼び覚ましてくれます。

ここが示しているのは、「温泉」「自然」「サウナ」が本来ひとつであるという原点への回帰だ。湯の熱を生かしたサウナ、川と一体化した露天風呂、野生動物と共存する環境──それらすべてが、ここだけの時間と空間を紡ぎ出している。

ここは国内外から訪れる旅人にとって、単なる滞在先ではなく、「日本の自然と温泉文化の本質に触れるための目的地」となるに違いない。湯宿だいいちは、「ディスティネーションとしての温泉サウナ」という新たな可能性の扉を開き、世界中の人々がわざわざ足を運ぶべき場所として、日本のサウナ文化の可能性を次のステージへと押し上げる存在となっていくだろう。

  • Address
  • 〒088-2684 北海道標津郡中標津町養老牛518
Sauna of the Year − sp − @Expo 2025, Osaka − TAIYO TSUBOMI − Sauna of the Year − sp − @Expo 2025, Osaka − TAIYO TSUBOMI −

TAIYO TSUBOMI

万博サウナ「太陽のつぼみ」 施設詳細へ
  • N 34.6528834579508
    E 135.37429589646663
  • A 1Chome, Yumeshimahigashi, Konohana Ward,
    Osaka 554-0043

大阪・関西万博の海辺、未来を映す膜で包まれたサウナ空間。白いテトラ型ユニットが並び、風と光を纏った「つぼみ」のようにそっと立つその姿は、近未来と自然が交わる予感を漂わせていた。

内部にはサウナ室・水風呂・ラウンジとをつなぐデッキを備え、訪れる者を儀式的な体験へと誘う構成。参加者は水着着用で、ガイドに導かれるかたちで11種の「リチュアル(儀式)」を順に体験するスタイル。自然光を透すETFE膜とアルミ骨組みで構成された躯体、繊細な香り・音・照明演出が、五感を使ってサウナを超えた時間を刻ませる。

「膜製サウナ」という世界初の挑戦を通して、太陽・海・風・植物という自然要素とサウナ体験を融合するというまったく新しい価値観を世に示した。木材を排し、光透過性と断熱性を両立させた革新的な膜構造は、「世界最大の膜構造サウナ」としてギネス世界記録に認定され、建築技術とサウナ文化の融合という新たな地平を切り拓いた。

11の儀式を通じて物語性を宿した体験設計も、従来の「入りたい時に入るサウナ」の概念を超えるもの。万博という舞台で未来のサウナ像を提示したこのプロジェクトは、“次世代のサウナ”への道を照らす象徴的な起点となった。

  • Address
  • 〒554-0043 大阪府大阪市此花区夢洲東1丁目 付近